シャープペンシルを回しながら、図面を描くことは結構楽しい。今年の学科試験はほぼ不合格と見限って、余裕を持って来年の製図試験に臨む、というおかしな意気込みのせいでそう思えるのかもしれない。根拠のない心の余裕が、図面を描くことを楽しくさせているようだ。白い製図用紙が線や文字で埋まっていくのを見ていると、えも云われぬ達成感があるのだ。
しかし、来年の製図試験までに達成しなければないのは、課題に沿った建築物を短時間で設計し、そして図面を起こすことである。つまり、すでに設計されたものをトレースするだけでは不十分だ。ならば、まずは設計手法を学ぶべきではないか。順番が逆ではないのか。それでも敢えて私は図面のトレースから始めることにしている。そう考える理由は、以前取得したシステム監査などのIT系の資格試験を受験した時の経験による。

ぺんてる シャープペン グラフ1000 フォープロ 0.5mm PG1005
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先月、製図用品を探しに高田馬場の文房具屋に行ったとき、ついでに製図用のペンを探していると、大昔に使っていたものが全くデザインを変えずに店頭に並んでいるのを見て驚いた。この製品にはデザインを変えないだけの完成度がある。一つはその軽さと堅牢さ。そして、クリップが取り外せる構造になっている。たぶんペンを回すときに邪魔に思う人もいるのだろう。
そして、なんといってもグリップの構造に秘密がある。いや、秘密などというほどのことではないのだが、要するにペンを回す感覚が指にはっきりと伝わってくるのだ。ラバーが縦長3段のエンボスになっており、ペンを回すとエンボスに何度触れたかでどのくらい回したかの感覚をつかむことができるのだ。といっても、誰もそんな厳密なペンの回し方をしているわけではない。しかし、私が過去にこのペンにこだわった理由が、そんな些細な理由なのである。
ちなみに、もろもろの資格試験で愛用してきたのがパイロットの木軸のシャープペン。文字を書くときの感触がよく、疲れない。